桜坂なかやまこどもクリニック

こどもの病気について

こどもの病気について
おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
ムンプスウイルスの感染により、耳下腺や顎下腺が腫れます。潜伏期間は、2~3週間です。
症状
耳下腺が腫れます(4~14日間)。
左右の耳下腺が腫れると確実におたふくかぜですが、片側だけが腫れる場合もあります。痛みを伴い、口を開けることも難しくなることがあります。耳下腺以外の顎下腺、舌下腺が腫れることもあります。
発熱(1~5日)や頭痛、嘔吐がみられます。
合併症
髄膜炎:発熱、頭痛、嘔吐、首が前に曲がらないなどの症状があります。ムンプスウイルスは髄膜炎をおこしやすく、症状が強いときは入院を要します。後遺症を残すことはほとんどありません。
難聴:1000人に1人くらいが、主に片側性の聴力障害を起こります。治らないことが多いと言われます。
睾丸炎、卵巣炎:小児ではまれです。思春期以降では約20~30%合併するといわれます。症状は発熱、悪寒、下腹部痛、睾丸の腫れや痛みです。多くは片側のみです。不妊の原因になることはまれです。卵巣炎は成人女性で約5%にみられます。骨盤の痛みがあります。

診断
典型的な耳下腺の腫れで診断します。ただし、おたふくかぜ以外にも小児に耳下腺の腫れをきたす疾患があります。細菌などによる耳下腺炎、耳下腺の腫れを繰り返す反復性耳下腺炎などがあります。
治療
特効薬はありません。ウイルスが病原体ですので抗生物質は効果がありません。安静、消化のよい食事、水分補給をおこないます。酸味の強い食事は避けて、痛みが強いときは痛み止め(鎮痛剤)を使用してください。


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