- 2013.06.26
- [カテゴリ]講演会
- 講演会-子宮頸がんワクチン・小児アレルギー疾患
第427回丹々会講演会で、2つの講演がありました。
一つは、NTT東日本関東病院の近藤先生による、今話題の子宮頸がん(ワクチン)についてでした。
子宮頸がんが若い女性に増えており、しかも見つかりにくい腺癌が増加している、
検診率が20%程度と低く、治療できたとしても女性の精神的負担が大きい、
そのためワクチン接種が必要である、という内容でした。
重篤な副反応の頻度は少なく、世界の120か国で接種を中止した国はないとのことでした。
ただし、ワクチンとの因果関係が不明でも接種後に重篤な副反応が出現すれば、必ず国が補償するシステムを確立することが急務と強調されていました。
二つめは、元福岡病院長の西間先生による、小児アレルギー疾患の変遷についてでした。
この30年間で様々な管理法の改善により小児喘息の罹患率・重症化率は低くなっている、
都市・非都市の差はない、アレルギー性鼻炎・結膜炎は増えている、
スギ花粉に対する舌下免疫療法が検討されている、という内容でした。
長年にわたる西日本の小児アレルギー疫学調査結果は、臨床にとって非常に価値あるものです。