桜坂なかやまこどもクリニック

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2015.09.30
[カテゴリ]講演会
講演会-小児の血便

小児の消化器疾患は、腹痛、嘔吐、下痢、血便が主症状となることが特徴です。そのうち血便に関しては、好発年齢、随伴症状、血便の性状を元に疾患を鑑別していきます。
代表的な疾患は、
(1)リンパ濾胞過形成 → 母乳栄養の乳児、機嫌良好、成長・発達正常、血便は点状・線状・斑状で時に粘液混入。経過観察し、出血が多い場合は貧血のチェック、必要なら母乳の制限。
(2)若年性大腸ポリープ → 生来健康な幼児、血便は便の表面に粘液を混入した鮮血が付着、硬便時に出血が認められる事が多い、治療は内視鏡的ポリペクトミー
(3)食物過敏性腸炎(ミルクアレルギー) → 混合栄養の乳児、下痢はあったりなかったり、血便は粘液を混入した赤褐色~鮮血、診断は抗原除去での症状改善・便中/血中好酸球増多・LST高値・IgE正常(~高値)、治療は加水分解乳・アミノ酸乳など。
炎症性腸疾患は年々増加しています。 小児潰瘍性大腸炎は初発症状としては、下痢、粘血便、腹痛が多く、小児Crohn病は、腹痛、下痢、発熱、体重減少、易疲労感、血便の順に多く、血便は10%程度です。

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